子どもたちにこそ新しい音楽を

先日、コンサートのご依頼を受けたので、

プログラム案をクライアントに提出した。


1曲目は即興演奏。

それは僕には外せないものだ。

毎回違うピアノ、毎回違うお客さん、会場、自分。

だから前もって用意したものではなくて、

毎回違う状況から、自然に生まれてくるものを、自然のままに音にしたい。

すなわちそれは即興演奏になる。


しかし、クライアントは

「即興演奏は難しく、子どもたちが身構える。何か知っている曲を」

とのこと。

丁寧に説明し、お断り申し上げた。


常に見慣れたものに囲まれ、安心し、

新しいものに手を出すのに億劫になっている保守的な大人たちの感覚で、

子どもの新しい出会いを阻害してはならない。


子どもたちは、生まれた時から、新しいものと出会い続けている。

それが子どもなんだと言える。


大人が、大人の感覚で、それを阻んではならないと思う。

子どもたちにこそ、未知なるものを。


新しい音楽に、出会わせてあげてください。






混沌にこそ未来が

音楽で食うということ。社会。子育て。ピアニストの日々。

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